PEGAZINE-ブログ-
一球の意味を考える
#014
ソフトボールは、一球一球の積み重ねで試合が動きます。
たった一球で流れが変わる。
たった一球の判断で、アウトが取れる。
たった一球への準備不足で、失点につながる。
だから私は、選手たちに「一球を大切にしよう」と伝えます。
でも、「大切にする」とは、ただ集中してボールを見ることではありません。
その一球に、どんな意味があるのかを考えることです。
例えば、無死一塁。
ピッチャーが投げる一球を、ただ「打つ・打たない」だけで考えてはいけません。
相手は何をしてくるのか。
走者はどう動くのか。
自分が打ったら、どこに打球が飛ぶ可能性があるのか。
アウトカウントはどうなるのか。
次の打者につなぐためには、何が必要なのか。
同じストライクでも、状況によって意味は変わります。
「ストライクだから打つ」
それだけでは、試合を考えているとは言えません。
「今、この状況で、この球をどうすることがチームにとって一番良いのか」
そこまで考えて、初めて一球の意味が見えてきます。
守備も同じです。
ランナーが一塁にいるときと、二塁にいるときでは、守備の意味が違います。
アウトカウントが「0」なのか「2」なのかでも違う。
点差が1点なのか、5点なのかでも違う。
試合とは、同じプレーを繰り返す競技ではありません。

状況が変わるたびに、正解も変わる競技です。
だから、私は「考える選手」になってほしいと思っています。
監督から言われたから動く。
それだけではなく、
「なぜ今、そうするのか」
を自分で考える。
そして、考えた上で自分の判断として動く。
それが、競技理解につながります。
もちろん、すべての判断が正解になるわけではありません。
間違えてもいい。
判断した結果、失敗することもあります。
でも、何も考えずにプレーすることと、考えた上で失敗することは全く違います。

考えた選手には、次があります。
「なぜ失敗したのか」を振り返り、次の一球で修正できるからです。
私は、ペガサスの選手たちに、ただ「上手な選手」になってほしいわけではありません。
試合を理解し、自分で判断できる選手になってほしい。
一球ごとに、状況を見る。
相手を見る。
仲間を見る。
アウトカウントを見る。
得点を見る。
そして、次に起こることを予測する。
その上で、自分は何をするのかを決める。
それが、ソフトボールの面白さです。
一球は、ただの一球ではありません。
そこには、状況があり、意図があり、選択があります。
だからこそ、私は選手たちに問い続けたい。
「その一球、どういう意味?」
答えを教えてもらうのではなく、自分で考える。
その積み重ねが、試合で勝つための「考える力」になります。
そしていつか、ベンチから何も言わなくても、自分たちで状況を読み、自分たちで判断し、試合を動かせるチームになる。

私は、そんなペガサスをつくりたい。
一球を考える。
一球を選ぶ。
一球で、試合を動かす。
ソフトボールは、そこまで考えると、もっと面白くなります。



