PEGAZINE-ブログ-
自主練とチーム練の違い
#013
「自主練習」と「チーム練習」について。
前回(#012 自主練が強い選手をつくる)と、セットで読んで欲しいです。
その二つは同じ「練習」ではありません。
役割が違います。
私は選手たちによく伝えます。
「自主練は、自分を強くする時間」
「チーム練は、仲間と勝つための時間」
この違いを理解している選手ほど、大きく成長していきます。
自主練では、自分の課題と向き合います。
苦手なスイングを何度も繰り返す。
送球を安定させるためにフォームを確認する。
足りない体力を補うためにトレーニングをする。
誰かのためではありません。
昨日の自分より、一歩でも前へ進むための時間です。
だからこそ、自主練には「自分との約束を守る力」が必要です。
誰も見ていなくても続けられる選手は、確実に力をつけていきます。

一方、チーム練習の目的は違います。
チーム練習は、一人で上手になる場所ではありません。
個々が磨いてきた技術を、仲間とつなげる場所です。
守備位置との連携。
声の掛け合い。
状況判断。
試合を想定した実戦練習。
ソフトボールは、一人では勝てません。
だからこそ、チーム練習では「自分ができること」よりも、「仲間とどう勝つか」が大切になります。
自主練で積み上げた力があるから、チーム練習で余裕が生まれます。
そしてチーム練習で新たな課題が見つかるから、また自主練で磨く。
自主練で技術を磨く。
チーム練でその技術を発揮する。
このサイクルを繰り返すことが、成長への最短ルートです。
どちらか一方だけでは、本当の強さは手に入りません。

自主練だけでは、仲間と勝つ力は育たない。
チーム練だけでは、個人の技術は思うように伸びない。
だからこそ、両方が必要なのです。
強い選手は、この違いを理解しています。
そして強いチームは、一人ひとりが自主練で自分を鍛え、チーム練で仲間のために力を使います。
「自分を強くする。」
「仲間と勝つ。」
この二つを毎日繰り返した先に、本当に強いチームがあります。
今日の自主練が、明日のチーム練を変える。
今日のチーム練が、次の自主練の目的を教えてくれる。
その積み重ねが、未来の勝利をつくっていくのです。
「知っている」と「できる」は違う
#011
「分かりました。」
グラウンドでは、よく聞く言葉です。
でも私は、その返事だけでは安心しません。
本当に大切なのは、その次のプレーだからです。
話を聞けば、知ることはできます。
動画を見れば、理解することもできます。
本を読めば、「なるほど」と思うこともあるでしょう。
しかし、それだけでプレーが変わることはありません。
スポーツは知識を競う競技ではありません。
再現性を競う競技です。
つまり、「知っている人」が勝つのではなく、
「できる人」が勝つ世界なのです。
試合では長く考える時間はありません。
一瞬の判断、一瞬の動きが勝敗を分けます。
だからこそ、頭で理解したことを、体が無意識にできるレベルまで高めなければなりません。
では、「知っている」を「できる」に変えるには何が必要でしょうか。
答えは、とてもシンプルです。
反復です。
できるまで繰り返す。
失敗しても繰り返す。
昨日より一歩前に進むために繰り返す。
ただ数をこなすのではありません。
「何をできるようにするのか」を考えながら、一球一球、一歩一歩を積み重ねることです。
その反復が、知識を技術へ変えます。
技術は、やがて自信になります。
そして、その自信がプレッシャーのかかる試合で、「いつも通り」を生み出します。
だから私は、失敗する選手を責めません。
挑戦している証だからです。
できないことは恥ではありません。
本当に成長を止めるのは、「知っているから大丈夫」と思い込み、挑戦しなくなることです。
できないから練習する。
できなかったことが、ある日突然できるようになる。
その瞬間があるから、スポーツは面白い。

その喜びを知っている選手は、努力を苦しいものとは思いません。
成長とは、知識が増えることではありません。
できることが増えることです。
今日の一本のスイング。
今日の一球のキャッチボール。
今日の一歩の走塁。
そのすべては、「知っている」を「できる」に変えるためにあります。
「知る」で終わる選手にならない。
「できる」まで挑戦し続ける選手であれ。
その積み重ねだけが、本物の実力となります。
キャッチボールで分かる5つの力
#007
〜ボールを見れば、その選手が見えてくる〜
「キャッチボールくらい、できて当たり前。」
そう思われることがあります。
しかし、キャッチボールほど、その選手のことが分かる練習はないと思っています。
たった一球の中に、その選手の考え方や習慣、そしてチームへの姿勢まで表れるからです。
では、キャッチボールで何が分かるのでしょうか。
① 思いやる力
相手が捕りやすいボールを投げようとしているか。相手の胸に、優しい回転で届いているか。
それとも、自分の投げたいように投げているだけなのか。
キャッチボールは、自分のための練習ではありません。
相手がいて初めて成立する練習です。
だからこそ、「相手が捕りやすい一球」を投げられる選手は、試合でも仲間を助けられる選手になります。
② 観察する力
相手の表情。
捕り方。
送球の回転。
足の運び。
今日は調子が良さそうか。
どこか違和感はないか。
キャッチボールは、投げる練習である前に、「見る練習」でもあります。
相手をよく観察できる選手ほど、試合でも状況判断に優れています。
③ 修正する力
1球目が思った場所へ行かなかった。
では2球目はどうするか。
さらにズレたら3球目はどう修正するか。大切なのは、失敗しないことではありません。
1球ごとに考え、修正し続けることです。
この積み重ねが、試合での対応力につながります。
④ 準備する力
足は動いているか。
グラブは早く準備できているか。
捕ってから投げるまでがスムーズか。
試合では、準備の速さがプレーの速さになります。キャッチボールは、その準備を磨く最高の時間です。
「ただ投げる」のではなく、「試合を想定して投げる」
その意識が、プレーを変えていきます。
⑤ つながる力
キャッチボールは一人ではできません。
だからこそ、声を掛け合い、目的を共有し、タイミングを合わせる。
「今日はここを意識しよう。」
「ナイスボール!」
そんな何気ない会話が、チームの信頼関係を育てます。
キャッチボールは、技術だけでなく、人と人をつなぐ練習でもあるのです。

「キャッチボールを見れば、そのチームの強さが分かる。」
なぜなら、そこには技術だけではなく、そのチームの文化が表れるからです。
思いやりがあるのか。
考えているのか。
準備しているのか。
仲間とつながれているのか。
すべては、キャッチボールの中にあります。
だからペガサスは、キャッチボールを大切にします。
一球一球に意味を持たせること。
一人ひとりが目的を持って取り組むこと。
その積み重ねが、守備を育て、チームを育て、やがて勝てるチームをつくっていくと信じています。
声は技術である
#005
「声を出せー!」
スポーツでは、よく聞く言葉です。
ただ大きな声を出せということでありません。
声は、気合いではなく「技術」です。
ソフトボールは、一瞬の判断で勝負が決まるスポーツです。
打球が飛ぶ。
ランナーが動く。
送球が来る。
その一瞬で、自分一人の情報だけでは足りません。
だから仲間の声が必要になります。
「オーライ!」
「バック!」
「前あるよ!」
「回れ!」
「ストップ!」
その一言でプレーの精度は驚くほど変わります。
声は情報です。
声は判断材料です。
声は仲間へのプレゼントです。
だから、声でつなぐチームほど、プレーの精度は間違いなく上がります。 声によるコミュニケーションがチームの連携や判断を支える重要な要素です。
逆に、声がないチームはどうでしょう。
「誰が捕るの?」
「どこへ投げるの?」
「ランナー見えてる?」
お互いが分からないままプレーすることになります。
ミスの原因は技術不足だけではありません。
情報不足なのです。

ペガサスでは、「声も練習する。」
そう考えています。
キャッチボールでも。
ノックでも。
シートノックでも。
ゲームでも。
技術練習と同じように、声も磨きます。
毎日続ければ必ず変わります。
良いチームは、声が大きいチームではありません。
必要なことを、必要な人へ、必要なタイミングで伝えられるチームです。
これが本当の「声の技術」です。
私たちは、ボールだけをつないでいるのではありません。
声でも、心でも、仲間をつないでいます。
だから、選手たちに伝えます。
「声もプレーの一部。」
技術として磨けば、必ずチームはもっと強くなります。
挨拶はコミュニケーションの第一歩
#004
「挨拶はコミュニケーションの第一歩」なんだ。
選手たちにも、日頃からよく伝えています。それは、礼儀に厳しい監督だからではありません。
挨拶の力は、プレーそのものであり、さらに人生を前向きに生きる力につながっていくと信じているからです。
「おはようございます。」
「お願いします。」
「ありがとうございました。」
たった一言です。
でも、その一言には、「私はあなたと関わろうとしています。」という意思が込められています。
礼儀で終わるものではありません。
人との信頼関係は、いつも小さな一歩から始まります。
自分から挨拶をする。
相手の目を見て話す。
感謝を言葉にする。
その積み重ねが、人との距離を縮め、信頼を育てていきます。この力は、ソフトボールでも全く同じだと考えています。

ソフトボールは、一人ではできません。
ピッチャーとキャッチャー。
内野と外野。
ランナーとバッター。
ベンチとグランド。
一つひとつのプレーは、仲間とのコミュニケーションによって成り立っています。
ソフトボールは、「つなぐスポーツ」です。
ボールをつなぐ。
声をつなぐ。
気持ちをつなぐ。
だからこそ、普段のコミュニケーションが、そのまま試合に表れます。
普段から挨拶をしない人が、試合で急に良い声を掛けられません。
普段から人との関わりを避けている人が、仲間を励ます言葉を自然に掛けられません。
試合で見える姿は、
日常の延長だからです。
挨拶をプレーとは別のものだとは考えていません。挨拶も、チームを強くする技術の一つです。
元気な挨拶ができる選手は、自然と声が出ます。
仲間への声掛けが増えます。
困っている仲間に気づけるようになります。
その小さな積み重ねが、チームに安心感を生みます。
「大丈夫。」
「任せて。」
「もう一本。」
そんな何気ない一言が、一球を救い、一つのアウトを生み、勝利へとつながっていくのです。
そして、この考え方はソフトボールだけではありません。社会に出ても、人との出会いは挨拶から始まります。
仕事も、人間関係も、人生も、一人では歩めません。だからこそ、自分から心を開き、人とつながる力は、一生の財産になります。
ペガサスが育てたいのは、ソフトボールが上手な選手だけではありません。
仲間を大切にできる人。
周りから信頼される人。
応援される人。
そんな人に育ってほしいと願っています。
そのために、私は今日も挨拶を大切に伝え続けます。
強いチームは、良いコミュニケーションから生まれる。
その第一歩が、挨拶だからです。









